岐路に立つ日本 2021 1 3

書名 コロナ敗戦後の世界  米中戦争、「二股政策」で日本自滅か?
著者 山田 順  MdN新書

「覇権をめぐる戦い」
 米中関係が不可逆なものとなったのは、「AIIB事件」でしょう。
アメリカが説得したにもかかわらず、
同盟国が次々と「アジアインフラ投資銀行(AIIB)」に参加しました。
 当時の雰囲気は、「バスに乗り遅れるな」という雰囲気で、
同盟国が競ってAIIBに参加したので、
アメリカの危機感は、相当高まったと思います。
 最近では、香港をめぐる問題です。
これで、中国に融和的だったリベラル派も、
米中対決を決意したでしょう。
 著者は、こう書いています。
日本政府と産業界の見通しは甘すぎると言えた。
アメリカ政府の意図を読めていない。
現在の米中の争いが、世界の覇権をめぐる「覇権戦争」だという認識が薄い。
(引用、以上)
 アメリカは、日本の協力を得て、米中対決に突き進む可能性があります。
これが、アメリカ流の「国際協調」でしょう。
 多くの日本人は、高みの見物をしたい気分でしょうが、
歴史は、「米ソ冷戦」から「米中冷戦」へ動くかもしれません。
 もちろん、世界は、コロナ禍にあります。
コロナ禍では、しばらく「休戦」かもしれません。
 しかし、日本から見れば、しばらく休戦のように見えるかもしれませんが、
覇権をめぐる戦いは、アメリカも中国も「超限戦」を展開していて、
日本が気づかないだけかもしれません。

二人のルーズヴェルト 2014 8 10

今日も、江崎道朗氏の著書から、興味深いところを紹介しましょう。

 アメリカは、この100年、二つの対日政策で揺れてきた。
一つは、「大陸国家(ロシアや中国)の膨張政策の防波堤として、
日本を活用すべきだ」というものだ。
 日露戦争の時、セオドア・ルーズヴェルト大統領が、
この「ストロング・ジャパン(強い日本)」政策を採用した。
 もう一つは、「強い日本は、アジアの脅威であるばかりでなく、
アメリカの権益を損なう存在だ」というもので、
日中戦争の時、フランクリン・ルーズヴェルト大統領が、
この「ウィーク・ジャパン(弱い日本)」政策を採用した。
(引用、以上)






































































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